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3rdアルバム「A Hard Day's Night / ア・ハード・デイズ・ナイト」

 

 1964年7月10日発売。ビートルズの初主演映画『A Hard Day's Night』のサントラ盤という位置づけの3rdアルバムだが、全曲新曲&全曲がレノン=マッカートニーのオリジナル曲という気合いの入った一枚。初期ビートルズを聴くならまずはこれから。自信を持ってオススメできるアルバム。

 なんといってもタイトル曲、アルバム冒頭一発目のG7sus4/Dのギターコードの衝撃。「ジャーン!」というあのコード一発で世界中の少年たちがギターを買いに走った(あるいはギターを買うために貯金し始めた)、そして今なお世界中の少年たちを熱狂させ続けている、史上最も影響力を持ったコードであると断言しよう。つまり、ひと言で言うとこういうことだ。「カッコイイ!」
 そしてそのコードの余韻が残るうちにガッと入ってくるジョンの歌声。そこからあとはジョンとポールの掛け合い&ジョージの早弾きギターソロで一気にラストまで疾走する完璧な2分30秒。
 Aメロの次のフレーズ”But when I get home to you I find the things that you do”の部分のジョンのヴォーカル、軽く1000回は聴いたはずの今でもぞくっとする。

 2曲目の「I Sould Have Known Better」も好きな1曲で、ジョンの吹くハーモニカが印象的な明るいフォークロック調の曲。
 ポールの甘いメロディーメーカーとしての才能が本格的に開花するのもこのアルバムからで、5曲目「And I Love Her」なんかはすでにロックのカテゴリーを逸脱している。この路線がのちの大名曲「Yesterday」につながるわけだ。
 しかしなんといってもジョンのハードなエッジの効いたロック・ナンバーがこの頃のビートルズの最大の魅力。6曲目「Tell Me Why」8曲目「Anytime At All」12曲目「You Can't Do That」なんかは誰が聴いても素直に格好いいのではないか。

 とにかく、初期ビートルズの傑作アルバムといえばこれ。ここを出発点に、2nd-1stとさかのぼっても良いし、4th-5thと下っていくのもいい。4thは初心者は飛ばしても良いか。その理由は4thの解説で。

【ワタクシが持っている盤】
1987年版のCD(モノラル)、2009年版のCD(ステレオ)、2009年版のCD(モノラル)、2009年版のアナログLP(ステレオ)、2009年版のアナログLP(モノラル)

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