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6thアルバム「Rubber Soul / ラバー・ソウル」

 1965年12月3日発売。ビートルズの最高傑作、と考える人もいるアルバム。僕自身は最高傑作とまでは思わないが、非常に好きなアルバムである。
 前作『Help!』に引き続き穏やかな曲調のナンバーが多い。インドの民族楽器であるシタールが導入され(「Norwegian Wood」)、さまざまな打楽器がリンゴによって演奏されているなど、サウンドの幅が格段に広がっている。特筆すべきは歌詞の内容の深化。男女の恋愛沙汰ばかりではなく、自分の身辺の何気ない出来事から考えたエッセイ的な内容や、抽象的な内容について言及したものもあり、このアルバムからビートルズはアイドルバンドでは無くなったのだ。
 あと、このアルバムでは前作と同じく最初と最後が元気の良いナンバーになってるんだけど、もはやロックンロールではなくギター主体のポップナンバーになっていて、このことからも彼らが単純なロックバンドでは無くなったことがわかる。
 ジョージの曲についてひと言。前作までのアルバムにもジョージが作詞作曲のナンバーはいくつかあったけど、失礼ながらどれも野暮ったくて「レノン=マッカートニーのレベルに遠く及ばない」と考えざるをえない物だった。それが、このアルバムに収録の「If I Needed Someone」から、独自の方向性を打ち出して急に良くなっていく。手触りが、今までのジョージの曲とも、レノン=マッカートニーの曲とも違ってくる。そこがこのアルバムの聞き所のひとつでもある。

【ワタクシが持っている盤】
1987年版のCD(ステレオ)、2009年版のCD(ステレオ)、2009年版のCD(モノラル)、2009年版のアナログLP(ステレオ)、2009年版のアナログLP(モノラル)

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