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11thアルバム「Yellow Submarine / イエロー・サブマリン」

 1969年1月17日発売。同名のアニメーション映画のサウンドトラック盤。映画自体は素晴らしい出来で、1960年代後半のポップカルチャーを代表するきらびやかな色彩に彩られたおとぎ話になっている。しかしサウンドトラック盤としての本アルバムは、新曲は4曲のみであとは既発曲2曲、後半の7曲(アナログ盤のB面)に至ってはプロデューサーのジョージ・マーティンが作編曲したオーケストラ曲のみ、という構成で、(ビートルズのオリジナルアルバムとしては)まああまり良い出来とは言えない。B面とか、1回聴けばもう良いだろう。実際、スタジオアルバムとして英米のチャートで1位を取れなかった唯一のアルバムでもある。このへん、『Magical Mystery Tour』と逆だな。あっちは、映画自体はいまいちだったのにサントラは素晴らしいというパターン。
 新曲4曲のうち2曲はジョージ作。「It's All Too Much」はリンゴのドラミングがすごいのと、後半のオーケストレーションが幸福感に満ちあふれていて、この曲はわりと好きでたまにこの曲だけ聴くためにアナログ盤を出すこともあるぐらい。「Only a Northern Song」は『Sgt. Peppers』のときに録音してボツになってた曲。ジョン作の「Hey Bulldog」は激しいギターリフがカッコイイし、ポール作の「All Together Now」も楽しい曲調だけど、両曲ともかなり即興的でやっつけ仕事くさい。

 この作品は絶対、映像の方を先に見るべき。リマスター版がBlu-rayで出てるけど本当に素晴らしい。ディズニーとかのアニメーションとは全く違う、イギリス独特のユーモアにあふれた映画の良さは、ビートルズのファンなら絶対にはまる。保証します。

【ワタクシが持っている盤】
2009年版のCD(ステレオ)、2009年版のアナログLP(ステレオ)
*1987年版のCDは買ってません、当時は貧乏学生で、買うのを後回しにしたまま結局買わなかった。

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